特定非営利活動法人 スマイルステーション

Day 1
 

膀胱への残置カテーテルが抜け、残尿測定スタート。
子宮頸がんや子宮体がんを対象に行われる「広汎子宮全摘術」は、手術後に「排尿障害」が起こりやすいといわれている。
手術後によくみられるのは、尿意がない（尿閉、尿意喪失）、尿意を感じにくい（尿意鈍磨）、尿意があってもうまく排尿ができない、出しにくい（排尿困難）、膀胱内に尿が残る（残尿）、膀胱内に貯められない（容量減少）、尿漏れする（失禁）などの症状とのこと。広汎子宮全摘術ではがんが浸潤しやすい靭帯を根元から切断して根治度を高めることが求められるが、そのときに排尿に関係する自律神経や体性神経が切断されたり傷ついたりする。これが、がんの手術特有の排尿障害の最大の原因である（神経因性膀胱）。（Source:がんサポート）。
一番問題なのが、自力で尿が出せなくなってしまうことだ。
ちなみにこれは、医療ミスでもなんでもない、手術のオマケみたいなものである。
命が救われたと考えれば、安いものだ。
 

さて、私が行った、残尿測定とは、下記のような作業だ。
時間帯が6個くらいあり、その時間に排尿を自力でし、膀胱の中に入っている残尿をカテーテルを挿入して排出し、その残尿量を測定する。
各時間、50ml以下の残尿量を2日連続で出せれば、その時間帯はクリアとなる。
全時間帯がクリアになると、退院がOKとのこと。
 

尿意はあまりないが自尿はしっかり出て残尿50mlからのスタート。幸先が良いと褒めてもらえる。
その他の時間帯では残尿100mlになってしまい、練習が必要と痛感。
 

リンパ浮腫は少し動くと大陰唇がぱんぱんで歩き辛く（太ももにあたる・・・）椅子に座れない。
 

Day 2
尿道周りがリンパ浮腫で腫れているのでカテーテルを尿道挿入時に傷がついたらしく出血。排尿のたびに沁みて、カテーテルを入れるたびに痛い。
 

Day 3
残尿測定続く。尿道を露出するために看護師さんが大陰唇を指で開くたびに、リンパ浮腫でしこりのようになっている部分が響いて痛い。毎回苦痛。それにしても看護師さんって大変なお仕事だ。
こっそり抜け出し病院正面のファミマに行っておやつを購入（ほんとはだめ）。
 

Day 4
自己導尿の指導を受ける。自分で尿道にカテーテルを突っ込むのだ。
案外簡単に出来たし痛くない。カテーテルが看護師さんが使うものよりも細い気がする。自分専用のカテーテルをもらった。
残尿が毎回50mlを切ってきているので、今後も使うことはないだろうと思う。
 

9:30-11:30まで、また勝手に外出し病院から徒歩15分の駅ビルに行ってみた。久々の晴天。暑い。ここまでの入院期間中はずっと雨だった。おなかの傷に響くので、ゆっくりと歩くようにした。
 

午後に洗濯をしたり精力的に動いたが、あまり疲れない。陰部浮腫も、腫れがmaxに到達するまでの時間が長くなってきた。
 

Day 5
13:00 自己導尿で残尿測定のすべての回クリア。晴れて卒業となった。
会社の友人が2組お見舞いに来てくれた。
お見舞いはありがたい。
復帰の話や病気の話を中心に、合計4時間は話していたがあまり疲れなかった。